
最近AIの使い方がバグってきた。余りに何でも出来るので、3000円くらい安いもんじゃ。とChatGPTを使っているが、AppStoreの残高に4400円入っていたので、ClaudeProできんじゃね?と1ヶ月限定のつもりで契約してしまった。Opus5.5、ハンパねっす。あとでAppleギフトカード買ってこなきゃ。
ChatGPT。Gemini。Claude。少し前なら、「どのAIを使う?」で済んでいた。
ところが有料プランに入ると、「どのAIの、どのモデルを、どの推論レベルで使う?」になっている。
速いモデル。じっくり考えるモデル。Pro。Flash。Sonnet。Opus。Instant。Think。
もう名前を覚えるだけでも大変だ。
そこで今回は、代表的なAIであるChatGPT、Gemini、Claudeに、「小説を書くなら、どのモデルをどんな作業に使えばいい?」と聞いてみた。
テーマは6つ。
- アイデアの壁打ち
- プロット・世界観
- 画像生成・キャラクター案
- PVの企画・動画
- 文章校正・推敲
- 批評・評論
『小説家になろう』へ投稿する作品を作る、という前提で考えてもらった。もちろん、これは小説だけの話ではないと思う。何気ない会話や質問。複雑な処理。画像作成。文章の校正。大量の情報を読ませて考えさせる作業。
普段AIを使っている人にも、なんとなく当てはまるのではないか。……と、勝手に思っている。
如何せん私には説明する語彙力が足りないので、そこは寛大な気持ちで読んでほしい。
なお、基準日はAIによってバラツキがあり最新とはもう言えない。たぶん数か月後には、表のどこかが。いや全部が古くなっている可能性が高い。
ChatGPTに聞いた場合
まずはChatGPT。
現在の有料版ChatGPTではGPT-5.6 Solが中心で、Instant、Medium、Highと考える量を変えられる。
FreeやGoではGPT-5.6 Lunaが基本となり、難しい質問ではThinkが使える。
ChatGPT自身に小説執筆での使い分けを聞くと、だいたいこんな感じになった。
| テーマ | おすすめ | 使いどころ |
|---|---|---|
| アイデア壁打ち | GPT-5.6 Sol・Instant | あらすじ、冒頭、タイトルなどをテンポよく大量に出す |
| プロット・世界観 | GPT-5.6 Sol・Medium | 連載の展開、設定、伏線、情報開示の順番を考える |
| 画像・キャラ案 | ChatGPT Images 2.5 | キャラクター、背景、作品イメージの生成と修正 |
| PV企画・台本 | GPT-5.6 Sol・Medium | ナレーション、構成、カット割り、絵コンテ案を作る |
| 文章校正・推敲 | GPT-5.6 Sol・Medium | 読みやすさ、誤字脱字、導入、各話末の引きを調整 |
| 批評・評論 | GPT-5.6 Sol・High | 人物、展開、伏線などを根拠付きで詳しく分析 |
なるほど。何でもHighにすればいい、という話ではない。
タイトルを10個考えて。キャラクター名を20個。この場面の次に何が起こる?そんな壁打ちならInstantで十分。
一方、「全30話の設定資料と本文を読んで、伏線が矛盾していないか確認して」となればMediumやHighへ上げる。
この使い方は分かりやすい。
私も「分かんないから中で良いや」から、普段の会話ならInstant。ちょっと考えてほしい時はMedium。かなり複雑ならHigh。と使い分けようと思う。
高性能なモデルが使えるからといって、毎回全力で考えてもらう必要はないのだ。
人間だって、「今日何食べる?」と聞かれて30分熟考されたら困る。
Geminiに聞くと、速度を重視する
次はGemini。
Gemini側の回答は、かなり「作業によってモデルを変える」という考え方だった。
1. アイデア壁打ち
Flash系。
とにかく速い。
思いついたことを次々投げて、案を大量に出してもらう。これは確かにGeminiらしい使い方だと思う。
Geminiには高速なFlash系モデルが複数あり、2026年9月現在では3.8 Flashまで登場している。
この辺は進化が速すぎるので、「3.6がいい」「3.8がいい」と細かく覚えるより、大量に試すならFlash系くらいで覚えた方がよさそうだ。
2. プロット・世界観
こちらはPro系、あるいはThinkingを強めた設定。
伏線や人物関係、世界観のルールなど、複数の条件を同時に扱わせる。
大量にアイデアを出す仕事とは違い、「これとこれは矛盾していないか」「第3話の情報から第20話の展開を読者が推測できてしまわないか」といった作業なので、考える時間を与える。
これはChatGPTのMediumやHighと考え方は同じだ。
3. 画像
Geminiには画像生成モデルもある。
キャラクターのコンセプトアートや背景などを作り、文章を書いているAIに画像を見せて再び設定を考える。
文章から画像。画像から文章。この往復が普通になってきた。
4. PVや動画
ここはGemini系の強みが出てくる。
動画、画像、音楽など、Googleには複数の生成系サービスがある。
小説のPVを作る場合も、まず台本を書く。画像を作る。動画を作る。音楽を作る。と、AIをまたいで制作できる。以前なら動画編集ソフトを覚えるところから始める必要があった。今は、「こういう映像にしたい」から始められる。
恐ろしい時代だ。良い意味で。
Claudeは文章担当が似合う
そしてClaude。
Claudeに同じ質問をすると、文章関係では自信満々だった。
現在はSonnet 5.5とOpus 5.5が登場している。すでに新しいモデルの噂も。この記事の賞味期限が心配になってきた。
Claudeの回答を簡単に整理するとこうなる。
| テーマ | おすすめ | 用途 |
|---|---|---|
| アイデア壁打ち | Sonnet 5.5・Low~Medium | 数を出してテンポよく選ぶ |
| プロット・世界観 | Sonnet 5.5・High | 設定、伏線、長編構成を考える |
| 画像生成 | ChatGPTやGemini | Claudeは画像の分析やプロンプト作成側 |
| PV企画 | Claudeで構成、動画生成は別AI | 台本、ナレーション、構成案 |
| 文章校正・推敲 | Sonnet 5.5・Medium | 文体を残しながら文章を整える |
| 批評・評論 | Sonnet 5.5・High、必要ならOpus 5.5 | 長文を読み、構造やテーマを分析 |
Claude自身としては、普段の文章作業ならSonnet 5.5で十分らしい。
それでも足りない大仕事ならOpus 5.5。
何でも一番上のモデルを使えばいいわけではない。
これも3社共通だった。
「一番賢いモデル」を選ぶ必要はない
三つを比べて面白かったのは、結局かなり似た結論になったことだ。
ざっくりまとめると、
軽い仕事
- アイデア出し
- タイトル
- 名前
- 短い質問
- 誤字チェック
こういう作業は高速なモデル。
少し考える仕事
- プロット
- 世界観
- キャラクター設定
- 文章の推敲
- 複数案の比較
ここは標準的な推論モデル。
本気で考えてほしい仕事
- 長編全体の矛盾確認
- 伏線分析
- 大量の設定資料の照合
- 作品全体への批評
- 複雑な構造の再設計
ここで初めてHighやOpusなど、重い設定を使う。
つまり、「一番高性能なAIを常に使う」必要はない。これはちょっと意外だった。最高性能のモデルがあるなら、全部それでいいじゃん。そう思ってしまう。でも、返事は遅くなる。使用量も増える。上限が足りなくなる。場合によっては、簡単な質問に対して必要以上に考え込む。
モデルが賢くなったからこそ、「どれだけ考えさせるか」を人間が決めるようになった。
画像はChatGPTかGemini
画像については分かりやすい。ChatGPTにはChatGPT Images 2.5がある。
画像を作るだけでなく、出来上がった画像に対して、「この部分だけ直して」と修正できる。
小説のキャラクターを作る場合、最初に全身像。次に服、武器、背景、表情と会話しながら詰めていける。
Gemini側にも画像生成モデルがある。
一方、Claudeは画像を見て内容を理解するのは得意でも、画像そのものを生成する担当ではない。
だから、Claudeでキャラクター設定を考える。絵はChatGPTやGeminiに任せる。完成した画像をClaudeへ見せる。そこから設定をさらに詰める。そんな使い方もできる。
3つのAIに課金した私はもはや、AIを一つだけ使う理由もないのだ。
動画はちょっと事情が違う
ここは注意が必要だった。以前ならChatGPT側にはSoraがあった。ところがSoraは2026年4月26日で提供終了している。なので現在、「文章も画像も動画も全部ChatGPTで」とはならない。
ChatGPTには、
- PVの構成
- ナレーション
- 絵コンテ
- カット割り
- 動画生成AIへ渡すプロンプト
などを考えてもらい、動画そのものは別の生成サービスへ渡す。一方Google側には動画や音楽を含む生成サービスがある。
FlowやFlow Musicだ。この辺は半年後にはまた勢力図が変わっているかも。いや、半年も持たないかもしれない。
Claudeの「100万トークン」にも注意
Claudeについて調べていると、「100万トークン」という数字を見かける。長編小説を書く人間としては非常に魅力的だ。シリーズ丸ごと突っ込めるのでは?と思ってしまう。
ただし、ここにも注意が必要だった。
Claudeの通常の有料チャットでは200K以上のコンテキストが基本。APIや一部の環境では1Mに対応するモデルもあるが、「Claudeを契約すれば誰でも100万トークン」ではない。
この手の数字は、モデル性能だけ見ていると勘違いしやすい。
同じ名前のモデルでも、Chat。API。企業向け。開発者向け。それぞれ条件が違う。
モデルが増えただけでなく、使う場所まで複雑になった。
私ならこう使う
三者の回答を見た上で、私自身が小説を書くなら、今のところこうする。
アイデア出し
ChatGPT InstantかGeminiのFlash系。
とにかく会話する。
変な案も含めて数を出す。
世界観・プロット
ChatGPT MediumかClaude Sonnet 5.5 Medium~High。
設定同士の関係を考えさせる。
長編なら一度だけ別のAIにも読ませて、違う角度から問題点を探す。
本文
これはAIに全部書かせるというより、文章を一緒に直していく。
ClaudeかChatGPT。
同じ文章を両方へ渡して、どちらの直し方が好みか比べても面白い。
キャラクター画像
ChatGPT ImagesかGemini。
文章だけでは分からなかったデザインを、一度絵にして考え直す。
批評
一つのAIだけに聞かない。ChatGPT。Claude。Gemini。三者に読ませる。
全員が同じ部分を問題視したら、本当に何かある可能性が高い。逆に意見が割れたら、「そこは作者が決めるところ」と考えればいい。
結局、モデル名を全部覚える必要はない
今回まとめていて思った。
モデル名、多すぎる。
GPT-5.6 Sol。
GPT-5.6 Luna。
GPT-6 Astra。
Gemini 3.8 Flash。
Gemini 3.1 Pro。
Claude Sonnet 5.5。
Claude Opus 5.5。
しかも、その中に推論レベルがある。
今後さらに増えるだろう。だったら、全部覚えるのは諦めた。
覚えるのはこれくらいでいい。
速いやつ。
普通に考えるやつ。
本気で考えるやつ。
絵を作るやつ。
動画を作るやつ。
だいたいこれである。
新しいモデルが出たら、その時またAIに聞けばいい。「今はどれを使えばいい?」AIのモデルを選ぶためにAIへ質問する。
なんだかもう、よく分からない世界になってきた。
仕事も勉強も遊びも、AIを使える時代。私の場合は小説を書いたり、ゲームを作ったり、画像を作ったり。できることは確実に増えた。
その一方で、モデルも機能も増え続けている。
今回作った表も、おそらくあっという間に古くなる。
だからこの記事も、2026年9月30日時点。ここだけは大きな声で言っておきたい。
数か月後に読んで、「そんなモデルもう使ってないよ」となっていても――それはたぶん、AIの進化が速すぎるせいである。